隠れナルシストじゃないかなあ

昨日は1人飲み。

 

それは大人の女の週末の楽しみ。薄暗いオーセンティックなバーで、グラスを傾け、隣に座った紳士的な男性とひとときのアバンチュールを・・

 

なんてことは一切ない。

たぶん一生ない(泣)

 

居酒屋です、THE 居酒屋。

 

1軒だけ、1人で行ける居酒屋があります。個人経営で小さなお店。

常連さんも多い。地域密着系なフレンドリーさだが、その恩恵が受けられないコミュ障の私。
安定して広がらない友達の輪。

 

いつも、カウンターの1番隅にひっそり座って、マスターが買ったスピリッツ(週刊)を読む。

 

自粛モードとはいえ華金の夜に
30代の女が1人で、
日本酒をすすりながら、
カウンターでスピリッツを読む。

しかも、酔うと涙脆くなるからすぐ涙ぐむんですよね。で、店のティッシュで鼻をかむという。

 

冷静に考えるとなかなかきついのかもしれない。ごめん、なんかごめんよこの店。
むしろ、これで他のお客さんとかに絡みまくってたら怖いよね??

泣きながらスピリッツ読むおそらく独女とおぼしきおばさんがめっちゃ絡んでくる店、という汚名を店につけないように、なるべく誰とも話さないようにしている節もあるんだよ。気遣い気遣い。

 

今のところ、マスターには「人畜無害ないい客」と言われたので。
なるほど、人畜無害であればOKなのねと。引き続き地蔵のように動かずスピリッツにいそしむスタイルを続けているというわけ。せめてお酒や料理はたくさん頼むようにしている。

 

昨日は珍しく、隣に座った男性客とお話ししたのだ。
先方の方が年上だけど、双方独身ということで結婚観から始まり人生観も話しちゃった。

彼は超絶聞き上手だった。だって私がこんなに話せているのだから。聞き上手レベルは相当だと考えてよい。

何かが捨てられない

「何かが捨てられずに、ここまで来ちゃったよ」
そう言う男性。

このセリフ、他の未婚者からも聞いたことがあるんだよなー。そして、かくいう自分もその「捨てられないもの」の存在を感じることがある。

2人でそれをどう表現したらいいのか、ウンウン考えた。

一致した表現は「自分だけの自由のカタチ」。

自由的なものではあるけれど、それが何に対してのどんな自由なのか本人にもわかってないんだよね。

環境なのか?
金銭なのか?
時間なのか?
精神なのか?

 

単純に、

稼いだお金は自由に使いたい!とか自由に遊んでいたい!とか、そういうことじゃない。
むしろ、その辺に関しての妥協は出来るタイプなんです。それも見事に一致。

 

でも、
「ここ」だけは「こういうカタチ」で収まっていてほしい!みたいな。
自分自身でも言語化できないような複雑(か幼稚か)なおこだわりがあるんだろうなって。

それが捨てられないもの。

 

「みんな好き」は本当に好きなのか?

「身の回りの人は大体好きだから。この人が特別!というのもないんだよね」
と言う男性。

私も打ち解けることが苦手なものの、他人に対して「嫌」という感情が湧きにくい方なのでまた一致してしまった。好きというよりも嫌いにはならないって感じかな。

でもこれ、そうであってほしくないけど多分それな「答え」が自分の中にある。
迷った末に男性にもぶつけてみた。
普段は絶対言えないけど、お酒様の力をお借りした。

 

「皆を好きだという裏返しは、誰にも深い興味がないということにはなりませんか?」
「自分のことが1番好きなんじゃないですか」
「私はきっとそうなんです。嫌だけど」
「違ってたらすいません。」

そう言った。改めて文字に起こすとただの失礼な奴だね。

 

男性は「なるほど〜」と言いつつタバコを置くと

 

「そうであってほしくはないけど、そうかもしれない」と言って笑った。

「本当に。そうであってほしくないけど、そんな気がするんです(笑)」
と返した。

それは隠れナルシストじゃないか

もちろん、本当に愛深い人もいるんだろうさ。

でも自分は違う。
いつもいつも、焦点を当ててるのが他人じゃないのだ。
だから、他人がどうであれ大体のことは許容できてしまうんじゃないか。
自分のあり方ばかり気にする。それはちょっとクセのある自己愛で、言ってしまえばナルシストではないかと

相手の主張を否定することも、自分が主張する必要も感じないので聞き上手になれる。
相手を見過ぎないので寛容になれる。
嫌いにならないでいられる。

でも自分だけのおこだわりは不変。

 

んーーー、この人同じ匂いがするな。とは思いつつさすがに「あなたもナルシストですか?」とは聞かないけどさ。

(初対面でAre you narcissist ??はきつい。)

この人のこと、ほとんど知らないけど、自己主張がなさそうに見えて実はナルシストという“隠れナルシスト”仲間に勝手に認定した。

 

うちらのナルシスな夜に乾杯。

あんまりスピリッツ読めなかったなー、と思いながら帰った昨日のお話。

 

いんふぁー

 

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